アレルギーが起きる原因とは?
アトピーを含めたアレルギー患者の数は年々増加しています。そして厚生労働省の調査では全国民の3人に1人が何らかのアレルギーで悩みを持っていると報告しています。ここではアレルギーがなぜ増えているのかという点や、アレルギーが起きる原因について解説しています。
アレルゲンが増えた
アレルギーが起きる原因はアレルゲンが体に入って免疫機能が反応することです。つまりアレルゲンが増えれば増えるほど、アレルギーを発症する人が増加するということがわかると思います。
例えばスギ花粉は年々増えており、2040年には現在の1.25倍増加することが予想されています。そして住環境が良くなっていくことに伴って、ダニも住みやすくなったということから30年前と比べると現在は約3倍の数に増えています。スギ花粉もダニもアレルゲンの1つですので、増加したぶんだけアレルギーを引き起こす人も増えてしまうのです。
環境の変化
アレルギーの原因であるアレルゲンへの反応を強くする要因の一つに、ディーゼル車の排気ガスや環境ホルモンなどがあります。これらがない環境であればなんらかの症状として現れるような過剰なアレルギー反応を示さなかったもでも、こういった環境の変化によって強いアレルギー反応を引き起こしてしまうことがあるのです。
食生活の変化
たんぱく質は主なアレルゲンとなるものですが、食生活の欧米化が進んだことによって昔よりもたんぱく質の摂取量が増えていることも原因にあります。そして食に関して豊かな時代ということもあり、肥満によって自律神経の副交感系神経が優位になる人も多くなっています。副交感系神経が優位になるとIgE抗体の量が増えるのでアレルギーが悪化してしまうことがあります。
ストレスの原因
免疫を担当する細胞である白血球の中には、Th1とTh2という細胞があります。このバランスが重要で、Th1が優位な状態ではアレルギーは引き起こされにくいのですが、色々な理由によってTh1の動きが抑えられてしまうことがあります。人間の体では、ストレスを感じると交感神経でアドレナリンが多く作られますが、これもTh1を抑制してしまい、結果的にアレルギーを引き起こす原因となります。
また、強いストレスによって自律神経が乱れてしまうことも一因となります。自律神経が乱れると、免疫機能を適度に抑制してくれるはずのホルモンの分泌量が減ってしまい、免疫機能が過剰に反応した結果アレルギーが起こってしまうのです。