「小児アレルギーエデュケーター(PAE)」を取得
アレルギー科のキャリアアップに向けて活用したい小児アレルギーエデュケーターの資格について紹介します。小児アレルギーエデュケーターはどのような仕事ができ、どのように取得をすることができるのかをご参考ください。
どのような資格か
小児アレルギーエデュケーターの役割は、患者さんである子供と、その家族に対して適切なセルフケアを指導したり教育することです。小児アレルギー疾患は長期間の治療と管理を必要とするケースがとても多いので、患者さんと患者さんの家族が普段行うセルフケアが症状に大きく影響を及ぼします。そのため適切なセルフケアを行うことが小児アレルギー疾患にはとても有効な治療ということになります。
そのような重要なセルフケアですが、適切なセルフケアを行うためには時間をかけた指導が必要となります。しかし医師だけではどうしても限界があるので、そこで小児アレルギーエデュケーターが患者さんの相談を受けながら細かなサポートをします。つまり患者さんにとっても身近に相談できる小児アレルギーの専門家として効果的な治療ができる資格となります。資格の認定は日本小児科臨床アレルギー学会が行っています。
一般社団法人として小児アレルギーエデュケーターの資格を認定している学会です。
仕事内容
小児アレルギーエデュケーターの具体的な仕事内容として、アレルギー症状が徐々に改善されてきてからの薬の減量方法や、スキンケアの指導などがあります。喘息などの症状を持つアレルギー患者には継続的な治療が必要不可欠であることの説明や、吸入補助器具の使い方指導などがあります。また食物アレルギーを持つ患者さんに対しては、代替品の説明や食事内容のどのような点に気をつけるべきかといった部分も指導します。
資格取得方法
小児アレルギーエデュケーターの資格取得方法はまず受験資格を要することからになります。受験資格は日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会の会員であることと、小児アレルギーエデュケーター講習を申請する過去5年で日本アレルギー学会専門医の下で2年以上の臨床経験を積んでいることの2つです。
これらの受験資格を要した状態で、小児アレルギー疾患基礎講習会を2日間受けます。そして認定小児アレルギーエデュケーター講習会受講資格試験を受け、合格してから小児アレルギーエデュケーター講習会に参加します。症例報告書を提出して認定審査を受け、無事認定されれば資格の交付から小児アレルギーエデュケーターとして活躍することができます。一度取得してからは5年ごとに更新がありますので、5年で更新しなければならないことには十分注意しましょう。
小児アレルギーエデュケーターを目指して勉強したいとなれば、まずは基礎から始めることをおすすめします。小児アレルギーエデュケーターの基礎を学べるこちらをぜひご参考ください。
アレルギー診療を積極的に実施したいと考えている看護師はもちろん、医師も必読と言える内容の本です。